大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和36(オ)255 判決

主 文

原判決を破棄し、本件を高松高等裁判所に差し戻す。

理 由

上告代理人宗宮信次、同川合昭三の上告理由第一点について。

原判決は、本件不動産が昭和二九年八月二日当時破産者Dの所有であつた旨の被

控訴人(上告人)主張に対する判断として、「原審証人(第一審証人)E、F及び

当審証人(第二審証人)Dの証言中、右主張に沿う部分は、これを原審証人(第一

審証人)D及びGの証言と考え合せるときは、たやすく措信し難い」旨判示する。

しかしながら、本件記録によると、第一審証人D及びGは、むしろ、本件不動産は、

Dにおいて所有者Hから買受けこれを取得したものであつて、単にその所有権取得

登記をG名義としたものにすぎない趣旨の証言をしたものと解せられるから、右各

証言は、被控訴人の前記主張に沿いこそすれこれに反するものではない。されば、

右各証言は、被控訴人の前記主張に沿う前示第一審証人E、F及び第二審証人Dの

各証言を排斥する理由とならないものといわなければならないから、原判決中前記

判示部分はその理由に齟齬がある。原判決は、この点において破棄を免れず、本件

は、前記争点についてなお判断を要するから原審に差戻すべきである。

よつて、その余の上告理由に対する判断を省略し、民訴四〇七条に従い、裁判官

全員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 石 坂 修 一

裁判官 五 鬼 上 堅 磐

裁判官 横 田 正 俊

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